Wonderful DaysⅠ
これ以上付き合っていたら、マリアを探しに行くのがまた遅くなる。
迷子だというのならば、このまま近くの交番に送り届ければいいだけだと頭では分かっているのに
「……何処に行こうとしてたんだ?」
溜め息と共に口から出たのは、思っている事とは違う言葉だった。
それに反応した女がポケットから取り出したのは、折り畳まれた一枚の大きな地図で。
それを広げて、言葉を失う。
「……………………」
───日本地図……?
これで、一体何処に行こうとしていたのか。
「この地図を、お前に渡したのは誰だ」
「兄です……」
女の兄貴から渡されたという、あまりにも大雑把すぎる地図を見る気にもならなくて
「葵、場所を調べろ」
葵に丸投げした。