Wonderful DaysⅠ




まだ熱を帯びているバイクに跨ったまま、空に浮かび上がる蒼い月を見上げていた。

辺りに人影はなく、耳に届くのは小さく打ち寄せる波の音だけで。

先ほどまでの繁華街の喧騒が、嘘のように静かだ。


マリアと別れてから俺たちが向かったのは、本牧ふ頭。




「……………………」


さっきから、観察するようにこっちを凝視している隣の人物に口を開けば


「───何だよ」


何か言いたげに見ている葵と視線が合う。


「俺、お前が女と話してるとこ初めて見たんだけど……」


心底驚いたように話しているが


「そういうお前も、随分と饒舌だったじゃねぇか」


「え? あぁ、確かに……」


俺同様、普段女になんて話し掛けないコイツに俺も驚いていた。



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