The side of Paradise ”最後に奪う者”
一つ不利なのは、丁度いた書棚の通路が行き止まりだった。
逃げ道が無い。
隙を見て違う通路に移らないと。
人の気配と窓からの薄明かりで伺う分には、まだ近くには来ていない。
一つだけでも通路を変えられれば。
書棚の通路を全て繋いでいる大通りのような通路に出た途端、背後から襲い掛かる気配を感じた。
既に一番奥まで移動しているとは思わなかった。
抱き着かれれば、ボールペンを突き立てることが出来たのに、反対だった。
二の腕を掴まれたと思ったら、勢いよく横の壁に叩きつけられる。
したたかに肩をぶつけて一瞬怯んだ隙に、体で体を壁に押し付けられ、顎を掴まれるとくちびるがあった。
綺樹は噛み付いた。