**吸血鬼と暴走族**[完]
冷「………何故?」
俺は平常心を保ちつつ、聞き返す
刃「…あの後、狼夜の親父、月夜さんと何かあったのかよ。」
ドクンッッ
慧「………………冷音。」
ドクンッ ドクンッ
心臓が嫌な脈を打ち続ける
紫「冷音さん。貴女は一体、何者何ですか?」
バクンッ
皆の視線が俺に集中する
………言いたくない
でも、身体が思いと繋がらない
身体が思考を拒絶する
冷「………俺は「言うな!!!」」
全・冷「!!!!」
声のする方を見ると、扉に汗まみれの達弥が立っていた
ダンッッッ
全・冷「!!!?」
達弥は自分の拳を力一杯に壁を殴りつける
すると、壁は凹み、達弥の拳は血だらけになった
達「言うな!!冷音!!言ったらお前はまた!!自分自身を傷つける!!!
もう!!…………お前が傷つく必要なんてないんだよ…………。
なぁ、スノウィン。」
っっ!!!
狼「………ちょっと待って下さいよ。」
狼夜はそう言うと、ポンプの上から飛んで降りた
狼「……スノウィンって…………
誰のことですか……?」
狼夜は目を見開き、達弥に問う
達弥は殺気のこもった瞳で狼夜を睨む