**吸血鬼と暴走族**[完]
……我は泣き続けた
この涙が、枯れるまで……
涙を流すだけ、小さな湖はだんだん深さを増す
雨も降る
まるで、我の涙の如く、冷たく、降り続ける
………泣き疲れを知らない吸血鬼の身体
雷斗の胸にあった小さな刻印は雷斗の身体全体に回り、雷斗の身体は光った
冷「!!!!!」
すると、雷斗の姿が大きな木へと変わった
吸血鬼との刻印は契約者が死んだ場合、契約の刻印は全身に回り、契約者の姿は契約者の望む姿へて変わるという
………雷斗はきっと、涙の雨から我を護ろうと大きな木へと姿を変えたのだろう………
冷「雷斗……………。愛してる。」
我は小さく呟くと、優しく、温かい風が吹き、我を包む
そして、大樹が大きく揺れる
我の涙は風と葉で止まった
我は大樹に手を添え、額を大樹に当てた
雷斗……、誓おう
もう泣かない
だから、どうか、これからも我を見守り続けてくれ………
そう心の中で誓うと、再び、異空間で戦場へと飛ぶ