思い出したい恋心 〜三十路女の甘え方〜


「多っ」

私のカボチャポテトサラダ以上に盛り盛りじゃないか。

「盛り盛りですね」

「確かに」

続けてサラリーマンは私に言う。


「まだ、こっち箸付けてないからよかったらシェアしますか?」


「いいですねぇ」


遠慮なしにそう言えるのはこの店だからかもしれない。



これまでも、その日初めて隣同士になった女性のお客さんと意気投合して、ボトルワインをおすそ分けしてもらったことがある。



箸で各々の皿にカボチャポテトサラダとオムレツを取り分けて頂くことにした。
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