あなたは笑顔で…



「あのー……お客さま」


「!!」



ネックレスを熱心に見ていたので、近くに来ていた店員に気付かず大袈裟に肩を揺らしてしまう。



「は、はい……なんですか?」



私、何かしたかしら?



「いえ……先程からそのネックレスを熱心に見ていらっしゃったので……お買いになりますか?」


「え……」



そんなに注目されるほど熱心だったのかしら?


顔が熱くなってしまう。



「どうなさいますか?」


「い、いえっ!今はお金ないので……」



再び店員に聞かれ慌てて手の中にあるネックレスをもとの位置に戻す。



「あ、ありがとうございました!」



何となく恥ずかしくなって私はそのお店をあとにした。


その時、見覚えのある茶色が視界の端に映った気がしたけれど、私は気のせいだと思い、そのまま走って行った。





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