東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》

ー征史side-

電話越しに訊く妻の声にドキッと胸が高鳴った。



「…今夜は仕事の都合で屋敷には戻れない」


ーーーそうですか…分かりました


「それだけだ…」


ーーーあの…



椿は俺に何かを言いかけようとした。



「何だ?」



ーーーいえ…明日…お話します




「…俺に話があるなら…今すぐ言え…」


ーーー子供が出来たと言いますか…



「えっ?」
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