東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
財務大臣であった私の父は何者かに狙撃され、負傷。



退陣を余儀なくされた。


噂では父を襲ったのは軍の者ではないかと言われていた。

その首謀者に名に御堂陸軍大臣の名前が挙がっていた。



父を襲ったかもしれない父親の嫡子と縁談だなんて嫌よ!!






「どうして御堂中尉が私の縁談のお相手なの?」



「それは…私に訊かれても…」



秋は戸惑い、語尾を濁して俯いた。



優雅な過ごしていた時間が一転。


私の心は陰鬱になってしまった。


「ともかくお父様に…訊くわ…」












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