SS男子の落とし方
「...ごめんね。」

申し訳なくて、俯いて歩いると

「いてっ。」

咲也君の背中に当たった。



「抹茶。」


「へ?」


ぶつかった額を押さえていると、
突然そう言われた。


「あの中なら抹茶。
ブルーハワイは死んでも買うな。」


あぁ、カキ氷のことか。


「もしかして、甘いの苦手?」


「悪いか?」


「全然。
そう言えば、前にカフェ行った時もケーキ食べてなかったね。」


ってことは、あの時は私のことを考えて連れて行ってくれたのかな?

なんてね。


「帰るか。」

咲也君が振り返る。



私達は海を後にしたー
< 128 / 379 >

この作品をシェア

pagetop