花と雨の恋物語【短】
「あ・・・・拾うよ。」
気を取り直して、散らばったスケッチブックを一緒に拾った。
「うわ~、綺麗な花だね。君が描いたの??」
あまりにも上手な絵に、思わず目を奪われた。
「あ・・・・はい、私が描きました。私、花が大好きなんで・・」
彼女はニコッと笑ってみせた。
ドキン・・・・ドキン・・・・・
どうしよう?
どうして?
初めて逢って、初めて話したこの子に、
どうして俺はドキドキしてるの・・・・・。