彼氏と彼女の抱く絶対的な秘密。

「なに、にへら~っとしてんだよ!」

朝、教室に入り席に着くなり…

かずにいにそう言われ、ほっぺをひっぱられる。

『いっ、いひゃいいひゃい!!』

「友紀~、亜優からなんか言われたりしたん?」

とーさんも会話に加わる。

まぁ、会話してなかったけど。

かずにいの呪縛から解き放たれたあたしは

『クリスマスにデートする事になっちゃったぁ』

と、でれっでれのニヤケ顔で言った。

「亜優と?」

『他に誰がいるの?』

「俺?」

『いや、ないわ』

かずにいが自信満々に言うけど、違う。


『クリスマス、友紀と一緒に過ごしたい…って言われちゃったよー!ぎゃぁー!』

「友紀、うるさい」

『あ、まーさんごめん』


「それ、誘ってね?」

かずにいがポツリと言った。

『…え?』

「あー…あるかもね」

『え、とーさんも、何?』

「友紀?ラストに亜優っち行くとかなったら気をつけろよ?」

『なんで』

「亜優が狼に変わって、友紀を襲っちゃうかもよ?」

『…え』

「で、イケナイ事されちゃうかもよ?」

『え?ええ?』


「ま、それは個人の自由だけど…」

とーさんがたちあがり、あたしの耳元で言った。




「妊娠しないよーにしろよ?」





ほええええええええええ!!!????
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