小形寄生物
沢山の壊れた電化製品から適当に選んだオーディオデェッキのスイッチを押した。
「……次の曲はH ZETT Mで……」
濁りながらもスピーカーからは男性DJの声が聞こえた。
俺は疑い深い性格であるせいか、次に見つけた電子レンジの「あたため」というスイッチを押した。
電子レンジは音を立てながらその箱の中を赤い光に染めていった。
壊れた機械が直った。
これは俺でも驚いた。そして、それ以上に驚いた出来事に俺は気付いた。
コンセントを差し込んでいないのに……
そう、コンセントを差し込んでいないのに俺が触れた機械は動いたのだ。
何故、こんな事が出来るのかはわからない。
ただ言える事は、普通では起り得ない『能力』なのは確かである。
その日から俺はいろんな電化製品が有り得ない『能力』の餌食になるのかを試した。パソコン、電子ピアノ、冷蔵庫までもが直り、『能力』の餌食に化した。ただ、唯一直らなかったものがあった。それは『携帯電話』だ。
携帯は俺の想定していたシナリオに尽く反抗した。
電源キーを長押ししても、壊れた携帯は起動しなかった。
「……次の曲はH ZETT Mで……」
濁りながらもスピーカーからは男性DJの声が聞こえた。
俺は疑い深い性格であるせいか、次に見つけた電子レンジの「あたため」というスイッチを押した。
電子レンジは音を立てながらその箱の中を赤い光に染めていった。
壊れた機械が直った。
これは俺でも驚いた。そして、それ以上に驚いた出来事に俺は気付いた。
コンセントを差し込んでいないのに……
そう、コンセントを差し込んでいないのに俺が触れた機械は動いたのだ。
何故、こんな事が出来るのかはわからない。
ただ言える事は、普通では起り得ない『能力』なのは確かである。
その日から俺はいろんな電化製品が有り得ない『能力』の餌食になるのかを試した。パソコン、電子ピアノ、冷蔵庫までもが直り、『能力』の餌食に化した。ただ、唯一直らなかったものがあった。それは『携帯電話』だ。
携帯は俺の想定していたシナリオに尽く反抗した。
電源キーを長押ししても、壊れた携帯は起動しなかった。