あの日の恋を、もう一度
私は麻衣と別れた後、急いで河合と知世ちゃんと別れたあの場所まで戻る。
馬鹿だった、私は。
私は、どうしようもない、馬鹿だったんだ。
プライドの為に、掴んだ幸せを捨てて。
プライドの為に、自らの人生を暗くして。
プライドの為に、人の幸せをも崩した。
もうプライドなんて、もうどうでもいい。
何もかも、捨ててしまおう。
そう、許されることなら。
―――もう一度。
「…っ河合…!」
もう一度、あの日と同じように。