大好きなんだよ!!
胸キュンのはじまり

瑛未Side




テニス部のボールを打つ音。


野球部のランニングの掛け声。



ふかふかの布団と独特の消毒液の匂いが私の鼻をくすぐる。


なんか気持ちいい…


あと…5分だけ寝よう…



そう思って、夢の中に逆戻りしようとした時。


……ん?ちょっと待って?


―…ふかふかの布団!?



「……ん?…」



目を開くと見なれない天井。


「…ここ…どこ?」


「どこって…保健室。」


思った言葉をただ口にしてみただけなのに、意外にも返事が返ってきた。


声のした方を見ると…



「………あ」


「やっと起きたね。」



私の隣のパイプイスに座ってマンガを読む、昨日の男の子。


名前が―…高橋くん。




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