キミの空になりたい


「カバンに入れちゃって、それ」


「え?あ、うん……」



野球部の人が見ていないか、くるみは周りをキョロキョロと警戒しながら、私にうながす。


私も慌ててカバンを机の上に置き、受け取った折り紙セットをしまう。


それにしても、ずいぶん折り紙があまっているような……?



「……これ、残っている分全部私が折るの?」



意外に折る量が多くて、私は驚いて聞き返す。


地方大会開始まで2週間ほど。


余裕で間に合うとは思うけど……。



「お守りがもうすぐで終わるから、終わり次第マネージャーで分担するから。だからできるところまでお願い!」


「あ、そういう事か……」



無計画ではない事に、私はホッとため息をもらす。


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