キミの空になりたい
確かに手ごたえあったし、自信あったのに。
「お前、解答欄がどこからか、ずれてたぞ」
「う、うそ……」
「受験本番でこれをやられたら困るからなー。オマケしようか悩んだが、これは仕方ないよな」
「えーっ!そんなぁ……」
納得いかなかったけれど、解答欄がずれていたのなら、どうにもできない。
挑んで間違えたわけでなく、自分から落とし穴に落ちたようなものだ。
見直さなかった私が悪い。
「汐音、どうだった?」
「……補習だった」
自分の席に戻ってきて、くるみにそう答えると、私はため息をつきながら座った。