神様修行はじめます! 其の三
中は・・・意外にも広く、そしてとても静かで薄暗かった。
力の凝縮が感じられる。初夏のような暑さ。
しかも目を凝らしても何も見えない。
ねぇちょっとマロさん、これじゃ暗すぎだよ。
儀式もなーんも見られないじゃん。早く電気つけてくれないかな?
「端境当主殿、これは?」
「門川当主様、ほんにようお越し下しゃりました」
暗がりの中でマロさんがお辞儀をするような気配がした。
「当主よ、まだ儀式は始まらぬのかの?」
「いえ、もうすでに始まっておじゃりまする」
「ですが、わたくし達の他には誰も居ないようですわよ?」
「よう御覧下しゃりませ」
ぬうっと、薄暗がりの中でマロさんの指先がぽかりと浮かび上がる。
「ほうれ。あそこに・・・・・」
皆が視線の先に目を凝らした。
暗闇に目が慣れて、徐々にボンヤリと何かが見えてくる。
なんだろ? あれは、背の小さい人間?
眉間にぐぅっとシワを寄せ、あたしは凝視する。
着物? 着物の袖?
・・・あれは、背が小さいんじゃない。
座ってるんだ。床の上に着物姿の女性が正座している。
誰なの? まだ顔が見えない。
少しずつ夜目が利いてくる。全体像がようやく見えてきた。
顔、顔は・・・・・
・・・・・っ!!?
顔を見た瞬間、あたしは驚いた。
その顔が不気味な模様の描かれた紙で覆われていたから。
あれは・・・
着物姿で、物も言わずにそこに正座していたものの正体は・・・・
座り女、だった。
力の凝縮が感じられる。初夏のような暑さ。
しかも目を凝らしても何も見えない。
ねぇちょっとマロさん、これじゃ暗すぎだよ。
儀式もなーんも見られないじゃん。早く電気つけてくれないかな?
「端境当主殿、これは?」
「門川当主様、ほんにようお越し下しゃりました」
暗がりの中でマロさんがお辞儀をするような気配がした。
「当主よ、まだ儀式は始まらぬのかの?」
「いえ、もうすでに始まっておじゃりまする」
「ですが、わたくし達の他には誰も居ないようですわよ?」
「よう御覧下しゃりませ」
ぬうっと、薄暗がりの中でマロさんの指先がぽかりと浮かび上がる。
「ほうれ。あそこに・・・・・」
皆が視線の先に目を凝らした。
暗闇に目が慣れて、徐々にボンヤリと何かが見えてくる。
なんだろ? あれは、背の小さい人間?
眉間にぐぅっとシワを寄せ、あたしは凝視する。
着物? 着物の袖?
・・・あれは、背が小さいんじゃない。
座ってるんだ。床の上に着物姿の女性が正座している。
誰なの? まだ顔が見えない。
少しずつ夜目が利いてくる。全体像がようやく見えてきた。
顔、顔は・・・・・
・・・・・っ!!?
顔を見た瞬間、あたしは驚いた。
その顔が不気味な模様の描かれた紙で覆われていたから。
あれは・・・
着物姿で、物も言わずにそこに正座していたものの正体は・・・・
座り女、だった。