Loneliness
――ああ……。
僕は、気付いてしまったんだ。
母さんは、“僕”ではなく、
“自分の息子”を見ているんだと。
テューロと お金を
天秤に掛けている訳じゃない。
あくまでも、自分“の”息子と お金なんだ。
――ああ、そうか。
働き手を失った母さん。
貴方に僕は、邪魔なんですね。
「……母さん。」
地面に膝を付き、母さんの手を握る。
はっと顔を上げた母さんの瞳には、
何かを期待し、強要させるような、そんな光。
情に訴え、自分が思う通りに
動かそうとしている、そんな瞳。
――辞めてよ……そんな瞳、見たくもない。
ぎゅっと、胸の奥が痛む。
――ねぇ、母さん。
「僕、行くよ。」
――僕は、感謝してるんだ。
「今迄 有り難う。」
――僕を生んでくれて。育ててくれて。
「さよなら。」
――だから、最後は、貴方の道具として。
「テューロっ!!」
母さんの手を振り切り、くるりと背を向ける。
差し伸べられた男の手を取れば、
彼は微笑った。
「テューロ!! 待って!! 行かないでっ!!」
悲痛な叫びを背に受け、歩き出す。
ねぇ、だって これが、貴方の望みでしょ?

