サイコーに不機嫌なお姫様。
アパートまでの帰り道。
「コンビニで雑誌でも買って帰ろうかなぁ」
コンビニに入った瞬間、ポケットに入れた携帯のバイブがなる。
片手でパカッとあけると俺の姫♪なおからの着信!
「ハイハイ」
『ツッチー、今どこ? もし暇なら私の友達、紹介したいんだけど出てこない?』
おおっ!やっと彼氏らしいことできちゃう?
「いいよ。今、金星町のコンビニ」
『近くにいるじゃん。店の前で待ってて』
なおの友達か。あみちゃん以外紹介されたことないからな。
コンビニのトイレで髪に軽くクセをつける俺。とにかく少しでもかっこいい彼氏に見られたいし。
「……俺、女みたいだな」
コンビニ前で待つこと10分。
「ツッチー! 待たせてごめん!」
右の歩道から駆け寄って来るなお。……の後ろから歩いてくる友達は……
「初めまして! なおの友達の慶一郎でーす♪」
…………………………。
お、男ぉ!?
しかも二人?二人でランチ?
「彼氏のツッチーだよ」
なおに紹介されて、戸惑いながらも頭をさげる俺。
「ツッチーってかわいい名前だね! 僕もツッチーって呼んでいい?」
はぁー!?ふざけんなぁ!!馴れ馴れしいんだよっ!!