サイコーに不機嫌なお姫様。



アパートまでの帰り道。



「コンビニで雑誌でも買って帰ろうかなぁ」



コンビニに入った瞬間、ポケットに入れた携帯のバイブがなる。



片手でパカッとあけると俺の姫♪なおからの着信!



「ハイハイ」


『ツッチー、今どこ? もし暇なら私の友達、紹介したいんだけど出てこない?』



おおっ!やっと彼氏らしいことできちゃう?



「いいよ。今、金星町のコンビニ」


『近くにいるじゃん。店の前で待ってて』



なおの友達か。あみちゃん以外紹介されたことないからな。



コンビニのトイレで髪に軽くクセをつける俺。とにかく少しでもかっこいい彼氏に見られたいし。



「……俺、女みたいだな」



コンビニ前で待つこと10分。



「ツッチー! 待たせてごめん!」



右の歩道から駆け寄って来るなお。……の後ろから歩いてくる友達は……



「初めまして! なおの友達の慶一郎でーす♪」



…………………………。



お、男ぉ!?
しかも二人?二人でランチ?



「彼氏のツッチーだよ」



なおに紹介されて、戸惑いながらも頭をさげる俺。



「ツッチーってかわいい名前だね! 僕もツッチーって呼んでいい?」



はぁー!?ふざけんなぁ!!馴れ馴れしいんだよっ!!





< 10 / 202 >

この作品をシェア

pagetop