サイコーに不機嫌なお姫様。
「私、付き合う前に言ったじゃん。束縛するなって。ツッチーも大事だけど友達も大事にしたいんだよ」
ベッドの上であぐらをかいて寝癖のついた髪を右手でくしゃくしゃする俺。
「なおのそういうとこ好きだからいいよ。俺は淋しく一人でご飯食べるから」
「もう! すねなくてもいいじゃん。めんどくさい男!」
ハイハイ。めんどくさい男で結構ですよーだ。
「夕方には帰ってくるから! 夜ご飯は一緒に食べよ?」
「……うん」
惚れたほうが弱いってやつかな。全てひっくるめて大好きなんだよ……俺。
「時間ないけど朝ご飯も適当に作っていくから!」
「サンキュ」
面倒見もいいし。自分では男っぽいって言ってるけど全然そんなことな……い?
「……何これ?」
テーブルに置かれた生卵に白ご飯。
「たまごかけご飯! ははっ♪ 究極の手抜き料理!!」
料理とは言わねーだろ!?
びっくりするくらい男前の料理じゃん。
だけど……
「なお、お前サイコー♪」
笑いが耐えない。一緒にいても飽きない面白い女。
これが俺の姫。