サイコーに不機嫌なお姫様。



なおが出かけて行った。一人きりの休日になった。



「つまんねー」



とりあえずDVDでも借りて家で観ようかなぁ。



近くのレンタルショップに行くと、DVDコーナーで見覚えのあるカップルが仲良く手を繋いでいる。



「相馬、あみちゃん! 久しぶり」


「おー! 偶然!」


「土屋くんだぁ。こんにちはぁ」



まさしくこの二人が俺たちの出会いのきっかけを作ってくれた結婚式の新郎新婦。



相馬雅紀。俺と同じ高校。サッカー推薦でお互い入学。いいライバルだったし、いい友達でもある。



その嫁のあみちゃん。なおの小学校からの親友でかなり仲良し。



「今日は堂園さんとは会わないの?」


「うん、友達とランチだって。つまらないからDVD借りにきた」


「お昼がまだならうちに食べに来ない? なおの彼氏さんなら大歓迎だよね?」



優しいなぁ……。なおからあみちゃんは純粋すぎて、男が苦手だからあんまり近づくなって釘さされてだけど


俺のことは普通に受け入れてくれている。



「そうだね。話もしたいし、時間あるなら来れば?」


「ん一……お邪魔じゃなければ」



共通の友達だからなおの話もできるし。



ワクワクしながら二人の自宅に招かれた。





< 6 / 202 >

この作品をシェア

pagetop