サイコーに不機嫌なお姫様。



「なおのすっぴん初めて見たー!!」


「そう? この間泊まった時もすっぴんだったじゃん」



綺麗な肌。長いまつ毛にくっきり二重。メイクなしでも変わらないんじゃね?



「なんか私、ツッチーの香りがする。シャンプーのせいかな?」



笑顔で言うなおは何だか嬉しそうで……



思わず抱き締めた。



「……ちょ……と待って……」


「何もしないから。もう少しこのまま……」



本当だ。いつもと違うなおの香り……



何もしないとは言ったものの……



香りだけじゃなくて全てを俺に染めたかった。



「キスだけ……していい?」



耳元で優しく囁くと黙って頷くなお。



やっぱりさ、バタバタ抵抗しているなおにキスするより



こんなふうに抵抗しないで、素直にキスを受け入れてくれるなおが……



愛しくて愛しくてたまんねーよ……





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