ナツ恋。



「ごめんね、シュウ」

「何が?」

「次からはもっと練習がんばる」

「あはは、うん。期待してる」




シュウは自然に、ごくごく自然に、私の頭をくしゃっと撫でた。



うわっ…大きな手…。



シュウって、やっぱり男の人だ…。



シュウがこんなことするから、またシュウを意識してしまう。



沈黙が痛い…気まずい…。



そ、そうだ。



「シュウは水曜日だけ講師に来るの?」

「うん。後の月曜と金曜は、みんなだけでやってるみたいだよ」

「シュウは…その、教えられる程なんだよね?習ってたの?」

「うーん…それは…」



シュウは歯切れを悪くさせた。



聞いちゃ駄目だったのかな?



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