ナツ恋。
シュウは暫く考えた後、私に教えてくれた。
「俺の母はね、茶道に魅せられて、その業界に入って名前を上げた人なんだ」
「お母さんが?」
「そう。俺が高校入るまでずっとやらされてたんだ。小さな頃からずっとね」
「今、お母さんは?」
「死んだよ。高校に入ってすぐに。今から4年前…かな?」
「そ、そうだったんだ…」
もしかしたら、これは安易に聞いちゃいけなかったことかもしれない。
心なしか、シュウの表情も曇ってるみたい…。