なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
ヨガをやるに伴い言われていることは、五感、六感などすべてを自分でコントロールすることだ。
その中でも、精神集中(ダーラナ)瞑想(ディヤーナ)三昧(サマーディ)
今、私がやるべきことは精神集中で、なぜこの部屋の中に外人風女性(仮)がいて、萩原さんはそれをよしとしているのか。
答えはすぐに出るはずだ。
電話が終わり次第、この女性が奥さんなのか、婚約者なのか、彼女なのかはっきりする。それまでは余計なことは考えない。
鼻歌混じりにピスタチオなんか食べて、その辺に殻をポイ捨てして、それを軽く舌打ちなんかしながら拾い歩く萩原さんの姿を見るのは、辛い。
一秒でも早くこの場から去りたい。
「食べる?」
「結構です」
「...可愛くないわね」
普通にピスタチオの袋を渡してきて、なんかまるで私なんて最初から眼中に無いってかんじで、胃のあたりがフツフツしてくる。
「それでだ」
話の終わった萩原さんの鋭い目が私の目を捉え、離さない。もちろん私もちゃんと受け止める。
「ちゃんと話は最後まで聞いてから行動しろ」
なにそれ。なんで私が怒られるの?
「昨日だって、いきなり走って逃げたから急いでここに帰ってきてみたけどお前はどこにもいないし」
「おかげであたし最後のケーキ食べ損ねたんですけど」
横やりを入れてきた女性に『お前はだまってろ』と言って、
「昨日どこにいた? スタジオか? まさか冬山のところじゃないだろうな?」
なんでそうなの? 最初に言うことば、それじゃないでしょ。私朝までずっと電話待ってたのに。待ってたんだよ。
「...萩原さんは、どうなんですか。その女性と一緒にここにいたんですか?」
目の前の二人は目をまん丸にしてびっくりしてる。
私たちの間に無言の時間が流れて、綺麗な顔の二人は困った顔をしても、綺麗で(まつげ長いし鼻高い。ハーフみたい)
「そうよ、朝まで、ずっと、一緒に、いた」
意地悪に笑って挑発してきて、そんな女性に、「やめろ」と言いながら軽く腕を叩いた。