なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
「秀太郎てめー!」
離れろアホ! なにやってんだよお前はー! 正気の沙汰じゃねーな! いいかげんにしとけよ。
『口、開けて』
キスされながらそんなこと言われた。でもこの女性、楽しそうに笑いながらキスしてて、
そしたら萩原さんの怒声が聞こえて、今私は萩原さんの後ろにいる。
キスされてた唇を触ると、きらきら光ってるグロスが手について、私のじゃないってわかってやっぱり女性にキスされたって思って...
...待って、秀太郎? って誰?
「夏菜、大丈夫か?」
なんとも言えない表情を浮かべ親指で私の唇をこすってグロスを取りながら、っとになんなんだよお前はー! と、もんくを言ってる。
「だ~って、あんな愛の告白されたらお礼にキスくらいしなきゃじゃない。ね~? それが礼儀よね~」
萩原さんの後ろから顔だけ出して私に言って、また怒られてるし。
で、秀太郎って、誰?
「お前マジでふざけんなよ! 夏菜は俺のだって言ってあんだろうが。だからやだったんだよ、っとに!」
「知ってたけど~、我慢できなかったし」
「あーもう、お前いると話がややこしくなるだけだな」
「萩原さん...」
「なに」
「...秀太郎? って、だれ、です、か?」
「これ」
指を指した先は一人しかいない。
女性じゃないの? もしかして、もしかして...
「やだ、あんた今なんか勘違いしたでしょ。勘違いしないでよ。そうじゃないわよ。バイだからあたし」
「...バイ? ああ、そっちなんですか」
驚愕。生まれてこのかた知り合ったことないから、不思議な世界を見た気がする。
ちょっと待って。ってことは萩原さんの秘密ってまさか。