なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
「...いつから私とあかりちゃんと二股sてたの?」
「悪かったと思ってるそこは」
「...いつから?」
「...クリスマスの1カ月くらい前からかな」
ショック。そんな前からなんて。
私の何がいけなかったのかを単刀直入に聞くと、お前は変な気を使いすぎて、一線引いて俺に接してただろ? 俺が言うことになんでもかんでもはいはい言ってた。俺に対して怒りもしなければわがままも言わず、頼りにもしなかった。俺、一応男だけど? そんな頼りがいなかった?
そんなことを言われて、考えてもいなかったことでびっくりして、でもちゃんと自分の事を振り返ってみれば、確かにその傾向はあった。
誰にでもそうだけど、一線引いて接してしまう。それに私が我慢したらそれで済むんだから、そうすれば丸くおさまるって思ってそうしてた部分もある。
それでも言いたいことは言っていたつもりだ。
「でもだからって、大晦日に追い出すのはひどい」
「あれは...ちょっとした手違いで」
「手違い?」
あの日、有り得ない置き手紙をしたのは、私を困らせたかったからで、少し家を開けてしばらくしたら帰ってくるつもりだったらしい。で、話をちゃんとしようとしてたんだけど、偶然あかりちゃんと会ってしまって、どうにもならない状態になってしまった。
実家に帰ると言ってあったみたいだけど、街中でばったり出くわしたら言い逃れはできなくて。
人のことを困らせてやろうなんて思うのってひどい...嘘をつくのだって最低じゃん。
「敷金のことだってそうだよ」
あかりちゃんが無理矢理に真の家におしかけたこともあって、あの置き手紙は運悪く実行されてしまったわけだ。
もっと頼ってくれよっていうメッセージがとんでもない形になって表れた。
「言ってくれたらよかったのに」
「言えるかそんなもん。汲み取るのが女ってもんだろ!」
と若干偏った考え方を正当化して言い、自分ばかりが私を好きで、でも私は対して好きじゃないんじゃないかって、そう思えて、その真意を確かめようと試したところ、歯車は見事に外れ、とんでもない仕打ちとなってしまったということだ。
あそこまでしても私が真になりふり構わず怒ったり泣いたり叫んだりしなかった為、そんなに自分のことを好いていないんじゃないだろうかという疑惑が確たるものと成り行くのを悔しく思ったらしい。
で、自分を必用以上に頼り、いつでもくっついてくるあかりちゃんにクラリと傾き、そこで私とあかりちゃんを比べてみて自分に向けられた愛情の深さを測りにかけた。