なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

【萩原】


 気がつくと部屋は薄暗くて、しかしいつも通りの自分の部屋の感覚に安心して、数回瞬きをして意識を確かめる。

 また飲みすぎた。

 野々宮がニューヨークから帰ってきてからずっと振り回されている。こいつはザルだから同じように付き合ってると必ず最後に潰される。

 確かさっきまでここで会社の話と夏菜の話をしていて...

 ああ、そうだった。あいつはまんまと野々宮にはめられて、また自分勝手に考えて、俺は振られたんだったな。

 飯食ったあとにあいつがスタジオに戻ったときから話が180度変わったからおかしいと思ったんだよ。

 案の定、野々宮の策にはまってたわけだ。

 こいつは何を本気で考えていて、何が冗談なのかの区別をつけていない。思ったことをそのままにやる奴だ。

 所詮ゲームを楽しんでいるだけにすぎない。自分の頭の中にシナリオが入っていて、それに従って進んでいるだけだ。

 ゲームオーバーになるか、もしくは飽きればすぐにニューヨークへ帰るだろう。

 夏菜は本当にあの男と一緒になるつもりか?

 あんなひどい仕打ちをされたのに? 

 まだ冬山のほうがましだと思うが、ああ、そうか、修太郎が言ってたな。店長とできてるって。

 自分に女ができたとたんにピタッと他の女にかけてたモーションをやめた。

 時々夏菜に電話をして話をしているようだけど、それだけの関係で、内容は桜との恋愛の話を聞かせているらしい。



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