なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
「それに付き合わされた俺は本当たいへんだった」
「......すみません」
「だから、お前が目覚めて何もかも忘れてた時、ちょっとショックだった。だから、小さな嘘をついた」
「私が悪いんですから、嘘をついたなんて思っていません」
よかった。
酔った勢いでやってなくてほんとよかった。
私の勘違いと、今こうやって思い出すことができて本当によかった。
「腕枕をしてくれてるこの腕が好き」
「......マニア?」
「ふふっ。体も好き」
「......そう」
「ぜんぶ好き」
「......俺は、その何倍も好き」
さっきまで横にいた萩原さんはいつの間にか私の上にいて、でもその重さが心地いい。
見つめあって確かめあって、笑いあう。
優しいキスをしてふざける。
腰の後ろに手が入ってきて、体重をかけられれば、もちろん奥まで受け入れて......
でもね、耳元で囁かれた言葉に目を真ん丸くする。
だってそれって...
嬉しいけどまだ準備ができていないことだったから。
でもいいや、愛してるから。それに信じてるから何があってももう大丈夫。
このまま、行き着くところまで突っ走ってやる。
そうだ、野々宮さんから連絡が来て、今度私の前に姿を見せたら今度こそボロボロにするからねと言われました。
だから、おいしいケーキ屋さんを見つけたので今度一緒に行ってくださいと返信した。
案の定、あんたが行くようなケーキ屋なんて私の口に合うわけないでしょと返ってきたけど、最後に『気が向いたらね。いつになるかわからないけど』と添えてあった。
これからやることや変えることがいっぱいだけど、少しずつ前に進んでいけたらいいな。
なにやってんの私! って思うことが多くて嫌になるけど、嫌になってても始まらない。
これからこれから! なんでもそう、思い立ったときがスタートだもん。
だから、頑張ってみる。
【完】