【完】ツンデレな彼。~初恋は、意地悪で甘々な彼でした~
ドンっ!!
西島くんが芽流ちゃんを突き飛ばした。
あたしに、見られたくなかったよね........
あたしも、見たくなかったよ。
『........あは....ラブラブだね....』
そうしか言えない........
頬に、暖かいものがつたった。
あたし、泣いてる........
『雫っ!!』
後ろから聞こえる声。
『....伶香』
伶香だった。
『........ごめんね........』
あたしにしか聞こえないくらいの声で、呟いた。
なんで、伶香が謝るの??
遅れたから??
『ほらっ!バイト行くわよっ?........って、あんたらイチャついてないで早く帰んなさいよ』
急に切り替えて、いつも通りの伶香になった。
あたしはすぐに手を引っ張られ、西島くん達の間を通り、外に出た。