狡猾な王子様

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翌日、我が家に泊まった南ちゃんを含めた十一人で朝食を摂り、いつもに増して賑やかな時間を過ごした。


久しぶりに休日が合った秋ちゃんと彼女は、朝食後に仲よく出掛けて行った。


南ちゃんの希望で水族館に行くのだということを聞いて、昨夜の心配は必要なかったのだと安堵した。


ふたりを見送ったあと、いつもと変わらずおじいちゃんたちとビニールハウス内のトマトの収穫に取り掛かった。


外で栽培しているトマトの収穫期のピークは八月頃までで、この時期はもうビニールハウスの物しか収穫できない。


だから、今は二十棟あるビニールハウスのトマトたちを収穫し、配達している。


初秋からはトマトの収穫量がグッと減るから、収穫に掛かる時間や配達量も減る。


ただ、春頃までスペースの空く外の耕地では成長の早い葱を育てているから、作業量自体はあまり変わらない。


二毛作という程のものではないけど、つまりこの時期も朝から夕方まで畑にいることがほとんどなのだ。

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