狡猾な王子様
南ちゃんは、当時のことを思い浮かべるように微笑した。
「秋に告白する前は当たって砕けろって思ってたけど、砕け続けるとさすがにつらいじゃない?諦めが悪い自分をバカだって思ったし、暗いことばかり考える自分のことが嫌になったりもしたから、ふうちゃんの気持ちも少しはわかるつもりだよ?」
私に寄り添うような優しい声音は、たしかに共感してくれているのだと伝わってくるけど……。
「でもね、“私なんか”っていう言葉は、ふうちゃんのことを好きだと思ってる人が聞かされると悲しいよ?」
真っ直ぐに私の瞳を見つめる彼女と対面している自分が、とても子どものように思えた。
だって……。
「自分を好きになるのは難しいことだし、私もコンプレックスはたくさんあるから、『自分を好きになれ』なんて言わない。だけど、せめて声に出すのはやめようよ」
諭すような口調で紡がれた言葉に俯いた私は、大切な人たちを少なからず傷つけていたのかもしれないということに、ようやく気づいたのだから……。
「秋に告白する前は当たって砕けろって思ってたけど、砕け続けるとさすがにつらいじゃない?諦めが悪い自分をバカだって思ったし、暗いことばかり考える自分のことが嫌になったりもしたから、ふうちゃんの気持ちも少しはわかるつもりだよ?」
私に寄り添うような優しい声音は、たしかに共感してくれているのだと伝わってくるけど……。
「でもね、“私なんか”っていう言葉は、ふうちゃんのことを好きだと思ってる人が聞かされると悲しいよ?」
真っ直ぐに私の瞳を見つめる彼女と対面している自分が、とても子どものように思えた。
だって……。
「自分を好きになるのは難しいことだし、私もコンプレックスはたくさんあるから、『自分を好きになれ』なんて言わない。だけど、せめて声に出すのはやめようよ」
諭すような口調で紡がれた言葉に俯いた私は、大切な人たちを少なからず傷つけていたのかもしれないということに、ようやく気づいたのだから……。