秘蜜の秘め事
「あ…」

古沢さんがいた。

「今日は早いんだね?

学校終わったの?」

久しぶりに聞いた、古沢さんの声。

久しぶりに見た、古沢さんの顔。

「きょ…今日、テスト終わったんです…」

怖いと言うように震えている声が、情けない。

「ああ、そうだったね」

古沢さんは笑った。

それから落としたわたしのカバンを拾うと、
「これからお昼食べに行くんだけど、梨衣も一緒にどう?」

わたしにカバンを渡した。

「えっ…」

渡されたカバンを受け取ることができなかった。
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