秘蜜の秘め事
どうやって帰ったのか、わからない。

「――梨衣ちゃん?」

その声にうつむいていた顔をあげると、古沢さんの端正な顔。

「あ…」

いつもの仕事場兼書斎にいることを思い出した。

ヤだ、わたし何やってるんだろう…。

「今の話、聞いてた?」

古沢さんが聞いてきた。

「えっ…」

その質問に、わたしはすぐに答えることができなかった。

話って…何?

古沢さんはどんな話してたの?

聞いていないから当然わかる訳がない。

「――ッ…」

戸惑っていたら、古沢さんの端正な顔立ちが近づいてきた。

えっ?

何?
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