秘蜜の秘め事
目に入ったその光景に、わたしは驚いた。

「――古、沢……さ、ん……?」

彼の名前を呼んだその声は、かっこ悪いくらいに震えていた。

古沢さんはしりもちをついていた。

前へと突き出された自分の両手に、気づいた。

「――わたし…」

古沢さんを突き飛ばしちゃったの?

怖くなった。

両手を下ろして、状況を理解する。

突き飛ばしちゃったんだ…。

なんてことをしたのよ…。

わたし、古沢さんを…。

「梨衣ちゃん!?」
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