すっぴん★
「それに、厚化粧の女性。塗りたくって、まるで土蔵の壁みたい。
匂いも鼻を摘みたくなるし・・・。厚化粧の内側は、老廃物などが
溜まっていそうで、これも気持ちわりぃ」
俊介が眉間に皺を寄せて、いかにも気持ちが悪いという顔をした。
「神経質過ぎるんじゃないの」
「俺が好きなのは、すっぴん。そして、ピュアな女性。生まれたま
まの赤ちゃんみたいな女性に憧れるなあ」
「赤ちゃんみたいな女性か」
「ん。君みたいな女性だよ」
「えっ私、私なの」
赤ちゃんみたいな女性と言われて、心底素はびっくりをした。
(ただ、化粧をしてないだけなのに、赤ちゃんみたいな女性か。で
も、そう言われて悪い気はしないのは、何故?)
素は俊介の顔を見ながら考えていた。