すっぴん★
「どうもなかったの。普通よ。普段通り。何も変化は起こらなかったわ。
私も彼もがっかりよ。それもそのはず、ほうじ茶は、犯人の第一本命だ
ったの。笑っちゃうでしょう」
笑みを浮かべながら素が言った。
(なぬ~彼やて。彼て誰や。まさか、私を馬鹿にした鳥見俊介とちゃう
やろな。俊介やったら八つ裂きにしたるから)
かおるは、ゴミに囲まれた自宅での出来事をはっきりと思い出していた。
「ほうじ茶の次はチョコレートよ。これも異常無し。もうがっくりよ」
かおるは、素の話を真剣には聞いてはいない。
「そらあ、専門医に診せんと。どえらい事になる前に病院に行き。悪い
事は言えへんから」
(男といちゃいちゃしやがって。私の勘では、男とは俊介や。間違い無
い。私をコケにして、素とねんごろになっとんのか。忌々しい。素、専
門医で診てもらい。せいぜい、アレルギーで苦しんで。罰や)
かおるは、素を苦しめる目的で病院行きを強引に勧めた。