すっぴん★
「け、化粧品?そんな物使ってないよ」
俊介が必死で言い訳をした。
「本当?何も使っていない」
「ああ」
「髪の毛にも何も付けてない」
「ああ、自然のままだよ。でも、髪の毛が気になるなら、くりくりに
剃ってもいいけど。次は、気を付けるよ。本当にごめんね」
俊介は訳が分からないまま、取りあえず素に謝った。
素は素直に謝る俊介を見て、少し気が静まって来た。
「私、実は化粧品アレルギーなの。だから、いつもすっぴんと言う訳
。これで私がすっぴんでいる理由がわかったでしょう。男の人も、最
近化粧している人がいるけど、そんな人を見つけたら拳骨でぶっ飛ば
してやりたいわ」
素が拳骨をぎゅーと握り締めた。