すっぴん★
「その代わり、余裕が出来たら、結婚式は必ず挙げよう。それも、盛
大にね。その時まで、親には待ってもらうか」
「そうね。二人だけの結婚式も、案外悪くないかも。式といっても、
入籍をするだけだけど・・・」
入籍だけの結婚式が気に入ったのか、素も笑顔に。
「本来、結婚は親の為では無く、二人のもの。国が二人の結婚を認め
ている訳だから、立派に二人は夫婦だ。結婚を後々まで伸ばすより、
余程実質的だと思うけど」
「入籍結婚。若者の新しいトレンドになったりして」
「流行か。俺たち流行を先取りしているという訳だ。いけてる~」
二人は、顔を見合わせて笑い合った。
「あっ、先ほど就職が内定しそうと言っていたけど、どこに決まりそ
うなの」
素が、内定先の会社を俊介に尋ねた。
「個生堂に決まりそうなんだ」
「あの化粧品メーカーの個性堂。凄いじゃないの」
「ああ」
俊介が、そうでもないよという顔をした。