すっぴん★
「なあ、ええやろ」
かおるのお化けみたいな顔が、急接近して来る。
かおるは唇を狙っているみたいだ。
「ごめん。そんな気は・・・」
俊介は、咄嗟にかおるの唇をかわした。
「何で・・・。何でやの」
かおるが俊介を押し倒した。
「よさないか」
「はあっー」
「はーー」
かおるが、俊介の顔に熱い息を吹き掛けて来る。
「よせと言っているのに」
俊介が顔を左右に振って、かおるの攻撃を懸命に避けるが・・・。
かおるは、その気もその気。
ひとりその気になって、かおるは悶えている。
「あんたは、運命の人や・・・」
「二人で天国に行こ。なあ、ええやろ」
「や・やめて・・・下さい。お願いし・・・」
潔癖症の俊介は、かおるの攻撃にもうお手上げ。
汚いベッドの上を右に左に逃げまくり、俊介はその不潔さに胸が悪く
なる始末。
おえっ・・・。
もう少しの寸前で、俊介はもどしそうになった。