ロリポップ
「恩田~、こっちこっち」
手招きする方から足音が近づいて、
「僕、一緒してもいいんですか?」
と遠慮がちにふすまの陰から現れたのは、瑛太とも林田君とも違う雰囲気の男の子だった。
栗色の髪がサラサラと揺れて、少し茶色みの強い瞳が穏やかに笑う。
濃い林田君の顔とも薄い瑛太の顔とも違う。
どこか少年っぽさを残したような顔つきは、カッコいいと可愛いの間。
こんな子いたんだあ・・・としみじみ眺めてしまった。
「あ、峰 不二子が狙ってる」
瑛太の声にボーっと見つめてしまっていた事に気が付いて、一気に顔が赤くなる。
「ねッ、狙ってるとかないから!それに、峰 不二子は嫌だって言ってるでしょ!」
赤い顔して言い訳しても説得力はないけれど、狙ってるとかではないのよ!誤解を生むような発言はヤメテー!
「峰 不二子って?」
恩田と呼ばれた瑛太の後輩は、瑛太に引き込まれるように個室の中に入ってくると、地雷を踏んだ。
だから!峰 不二子じゃな~い!!
「ああ、音羽の別名」
「そんな別名、ありませんから」
むくれる私を面白そうに瑛太は見ながら後輩、恩田君に説明を始める。
「こいつ、同じ社の総務課の 逢沢 音羽。俺の高校時代の同級生。で、隣にいるのが俺の彼女、秘書課の戸田 友華。で、あいつは知ってるよな、同じ営業だし」
「はい、林田さん、ですよね」
「そ。で、彼は恩田 侑(おんだ ゆう)。だいたい同期で飲むのはこの四人かな」
「仲 良いんですね」
なんてのん気に進む会話。何ていうの、恩田君、話し方がおっとりだよね。
営業の人ってマシンガンみたいに話すのかと思ってたけど。
まあ、瑛太も林田君もマシンガン、とまではいかないけど・・・。
「まあね、食指の動かない四人組みだからね」
おかしそうに瑛太は笑いながらそう言った。そんな瑛太を不思議そうに恩田君は見ていた。そして
「戸田さんも逢沢さんも僕の同期の人たちの憧れの人ですよ!城嶋さん!!」
と、予想外の事を言った。私も友華も一瞬ポカ~ンとしてしまった。
憧れ?初めて聞きましたけど、それ。
手招きする方から足音が近づいて、
「僕、一緒してもいいんですか?」
と遠慮がちにふすまの陰から現れたのは、瑛太とも林田君とも違う雰囲気の男の子だった。
栗色の髪がサラサラと揺れて、少し茶色みの強い瞳が穏やかに笑う。
濃い林田君の顔とも薄い瑛太の顔とも違う。
どこか少年っぽさを残したような顔つきは、カッコいいと可愛いの間。
こんな子いたんだあ・・・としみじみ眺めてしまった。
「あ、峰 不二子が狙ってる」
瑛太の声にボーっと見つめてしまっていた事に気が付いて、一気に顔が赤くなる。
「ねッ、狙ってるとかないから!それに、峰 不二子は嫌だって言ってるでしょ!」
赤い顔して言い訳しても説得力はないけれど、狙ってるとかではないのよ!誤解を生むような発言はヤメテー!
「峰 不二子って?」
恩田と呼ばれた瑛太の後輩は、瑛太に引き込まれるように個室の中に入ってくると、地雷を踏んだ。
だから!峰 不二子じゃな~い!!
「ああ、音羽の別名」
「そんな別名、ありませんから」
むくれる私を面白そうに瑛太は見ながら後輩、恩田君に説明を始める。
「こいつ、同じ社の総務課の 逢沢 音羽。俺の高校時代の同級生。で、隣にいるのが俺の彼女、秘書課の戸田 友華。で、あいつは知ってるよな、同じ営業だし」
「はい、林田さん、ですよね」
「そ。で、彼は恩田 侑(おんだ ゆう)。だいたい同期で飲むのはこの四人かな」
「仲 良いんですね」
なんてのん気に進む会話。何ていうの、恩田君、話し方がおっとりだよね。
営業の人ってマシンガンみたいに話すのかと思ってたけど。
まあ、瑛太も林田君もマシンガン、とまではいかないけど・・・。
「まあね、食指の動かない四人組みだからね」
おかしそうに瑛太は笑いながらそう言った。そんな瑛太を不思議そうに恩田君は見ていた。そして
「戸田さんも逢沢さんも僕の同期の人たちの憧れの人ですよ!城嶋さん!!」
と、予想外の事を言った。私も友華も一瞬ポカ~ンとしてしまった。
憧れ?初めて聞きましたけど、それ。