純情のち、S彼氏
「えーと、つまり、ずっと前から好きで、昨日メールで告白したら、OKを貰った…ってこと?」

つづは赤くなりながらコクンと頷く。

「お、お相手は…?」

「さ、佐藤、拓海くん…」

「はぁぁぁ?!」

あの、女たらしの佐藤?!

「え、ま、まじか。意外すぎる…」

「拓海くん、私と付き合うなら中途半端な恋愛とかは、もうしないって言ってくれて」

へぇ~、意外な一面だなぁ。

「良かったじゃんっ!女たらしでだらしなくていい加減な佐藤が本気になるって凄いよ!」

私がそう言った瞬間、上から声が降り注いだ。

「だーれが、女たらしでだらしなくていい加減だって?」

「さささ佐藤っ」

「拓海くんっ」

つづがポッと赤くなる。

「鼓、昨日ぶり。桃花ちゃんも、立花の事頑張ってね☆」

「へっ?!」

「え、桃花、そうなの?!」

「なっ、えっ、、」

「わかりやすいよね、桃花ちゃん」

佐藤は笑うと、教室に消えていった。

「桃花、頑張れ!秘密は守るから☆」

「つ、つづ~」

「消しゴムにね、相手の名前を書いて、その消しゴムを使えきると、叶うらしいよ。メジャーな話だから、知ってるか」

よくある話。

消しゴム、かぁ…。

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