純情のち、S彼氏
「あ、席、近いよ。櫻井」

うそっ!嬉しいっ!

席の表を見る。

右隣が、立花だった。

席は一人席で、机と机の間は50センチくらいある。

でも、隣って…。

ラッキー!

軽くにやけていると。

「あっ、桃花っ!」

誰かに呼ばれた。

「あ、つづ」

「あのねっ、実は私」

つづが、改まった表情で言った。

「ん?」

「か、彼氏ができた…。塾内に…」

「え…、……、えぇぇぇぇえ?!?!」

私の奇声が、塾に響いた。
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