どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「そうか」
4時間も……、俺の事を信じて待ってくれたのか。
その事実に自分を殴りたくなった。
どんな気持ちだったんだろう。
寒かったよな、心配もしたよな。
こんなに思ってくれる人を
どうして俺は大切に出来ないんだろう。
「それなのにお前、彩花とキスしたんだってな」
「ああ」
魂の抜けきったような俺の返事に
渉は勢いよく立ち上がって俺の胸倉をつかんだ。
「ふざけんな!!
お前どんだけ心ちゃんのこと傷つけるんだよ!」
いつでも温厚な性格の渉にこんなに怒鳴られたのは初めてだった。