確信に変わるまで
「どこに目つけてんだよ」
「うるさい。ここに立ってるアンタが悪い」
「てっきり失恋で泣いてると思ったのにな」
ニヤニヤ笑う目の前の男。
は?なに?なんでその事実をコイツが知ってるの!?
「……もしかして、見てた?」
「あぁ。フラれてステーキ2枚をペロリとやけ食いしてた女がいたなぁ」
「最低っっ!!」
「まぁ待てって。今夜、飲みに行こうぜ」
私の腕を捕まえたまま自分勝手な口約束を平然と言ってのける。
なんでコイツと行かなければならないのかその意味が分からない。