イケメンルーキーに恋をした
しゃしゃり出るなと言われた。
もう……何も出来ない……。
このまま、壊れていく男バスを見ていることしか出来ない。
あたしは、体育館を出ていった先輩の姿を探した。
あのまま体育館にいるのも辛かったから。
マネージャーの仕事、あたしむいてないのかもしれない。
バスケが好きだからマネージャーになった。
だけど、こうやってバラバラになってしまった部員の心をまとめることは出来ない……。
役不足……。
「……あ」
部室の前まで行くと、少しだけドアが開いていた。
そっとドアの取っ手に手を掛けドアを引くと、中のベンチに前かがみになって座る岩石先輩がいた。
そっと中に入ると、先輩があたしに気づいて頭を上げ「あぁ……」と力なく言う。