イケメンルーキーに恋をした
部活の準備をするからと、さおりとは部室で別れ、あたしはひとり外に出た。
部室の外には、壁に寄り掛かって空を見上げている田尾くんがいた。
田尾くんはあたしに気づき壁から体を起こすと、あたしの泣いた後の顔を見て困ったように眉をハの字に垂らす。
「そんな泣いたんすか?」
「待っててくれたの?」
田尾くんの質問に答えず、質問で返す。
「まぁ、部活に行ってもどーせマネージャー不在だし?そしたら使われるのは1年の俺でしょ?」
田尾くんは、両手をポケットに突っこんだまま大きなため息をつく。
「もう、解決したんだし、戻って来ますよね?」
また偉そうに、田尾くんが首を傾げる。
あたしは田尾くんをギロリと睨みつけ、そのあと少し微笑んだ。
「うん。戻るよ」
あたしが言うと、田尾くんはクールに肩を上げた。
「これで思う存分、バスケが出来ますね。雑用を頼まれることもなく」