イケメンルーキーに恋をした


冬の夕日はとても小さく感じて、公園内をオレンジ色に染めてくれるけど、全く温かさを感じなかった。


あたしは手をさすりながら息を吹きかけていると、田尾くんは何やらスクールバックをコソコソとまさぐり初め、可愛くラッピングされた袋が出てきた。


それを、何も言わずにムスっとした表情であたしに差し出す。


「え、なにこれ」


一瞬躊躇って、眉を潜める。


「本当に今日が何の日が忘れてるんですか?」


今日が、何の日か……。


「11月6日。先輩の誕生日でしょ?」


イライラした様子で言った田尾くんは、あたしに背中を向けた。


……そうか。

誕生日か……。


色々あり過ぎて、忘れてた。


何故思い出せなかったって、去年はさおりが誕生日プレゼントくれたけど、今年はもらってないからだ。


きっとさおりも、最近起きた事件のせいで、忘れてたんだ。





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