イケメンルーキーに恋をした


ダメ……。

帰らないで……。


ずるいよ。


そんなこと言ってすぐに帰るなんて。


少しは、あたしの気持ちを聞いて帰れ!!


「……せ、先輩?」


あたしはもう自分の気持ちを抑えられなくなって、公園から出て行こうとする田尾くんの背中にギュッと後ろから抱きついた。


慌てて乱暴にスクールバックに詰めたマフラーの袋が、クシャリと音を立てる。


「ずるいよ、バカ……」


あたしは、田尾くんの背中に顔を埋める。


「言いたい放題言ってあたしを放置して帰るとか……ずる過ぎるよ!!」


ああ……。


なんてことを……。


大胆にも程がある。


いきなり後ろから抱きつくなんて。


これからどうすんの、あたし……。


頭で考えようにも、もう真っ白になった頭では何も考えられない。


ただ、自分の気持ちのままに口が動いてしまう。





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